こんにちは、現在偏差値40点以下の高校受験生向け「原田式英語コーチング」の原田です。
あなたは、子どもが落ち込んで元気がないとき、何をしてあげたらよいかわからずに無力感を感じていませんか?
- 「子どもが何か落ち込んでいるみたいだけど、なんて声をかけていいかわからない」
- 「子どもから相談してくれないので、話を切り出しにくい」
- 「アドバイスをしても、『うるさいなぁ』と言われてしまう」
この記事では、そういうときにどんな関わり方をすればよいのかをお伝えします。少しでもあなたの心に届けばいいなぁと思っています。ぜひ参考にされてくださいね。
アドバイスは不要です
悩んでいる人にできることは, そばで聞くこと
自分から話すことではない
「そのままでいい」 田口久人
「『どうも、最近子どもの様子がいつもと違って落ち込んでいるようだけど、何か悩みでもあるのかなぁ』と感じてはいるけれど、子供のほうから親に悩みを打ち明けてくれることはほとんどないし、親のほうからどう近寄っていけばよいか正直わからない」
という家庭が一般的です。
それでも、こどもから悩みを打ち明けられたとき、多くのお父さんやお母さんがついやってしまう「あるある」が・・・・・
一方的に解決策をアドバイスしてしまうことです。
「え! 答えがわからなくて子どもが悩んでいるのだからアドバイスするんだよ、それってまずいこと?」と思われたとしたら、今日の記事はあなたにピッタリです。
逆にお聞きします。これまでに子どもの悩みを聞いて、自分なりの経験や知識から「そういうときは〇〇すればいいんだよ」とアドバイスしたけれど、それを素直に受け入れてもらえたことはどれくらいありますか?
おそらく「もういいよ」とか「うるさいなぁ」というような言葉が子どもから返ってきたのではありませんか? でも、こういう反応をする子どもは、親の提案を受け入れたくないという自分なりの思いを親に伝えられているということになります。そういう点では、順調に反抗期を迎えて大人にむかって成長中だとも言えます。ご安心ください(笑)
「いいえ、うちの子はいつも親のアドバイスには素直に従います」という親御さんがもしいらっしゃるとしたら、逆に要注意ですよ。
では、いったいこういう時は、どうすればよいのでしょうか。
以前、コーチングをしているクライアントさんから、「子どもにどう対応してよいかわからない」という話が出たことがあります。
中学3年の夏休み明けに、子どもが塾から帰ってきてこう言ったそうです。
「もう、塾やめる」
びっくりしたお母さんは、子どもの話を何も聞かずに感情的にこう言ってしまいました「あなたいったい、何考えてるの、もうすぐ受験でしょ。そんなことしていたらどこにも受からないよ!」
子どもは黙って自分の部屋に入って、その日はご飯も食べず、一言も口をききませんでした。
さて、あなただったらこういう時に、どういうふうに対応していたでしょうか?
このクライアントさんの頭の中は、子どもの突然のコトバにどう反応していたかを考えてみましょう。
【これまで高いお月謝払ってきたのに ⇒ 塾をやめる ⇒ 受験勉強が間に合わない ⇒ 一次志望高校不合格 ⇒ 親の苦労も知らないで】という図式でしょうか。お母さんにとって、この時期に塾をやめると言い出すなんて、青天の霹靂だったのかもしれませんね。
この時お母さんが少し冷静になって、「この子はなぜ塾をやめたいんだろう?」「いったい、塾でなにがあったんだろう?」というようなことを考えられるような、一呼吸する余裕があったとしたら、いったいどんな問いかけができたと思いますか?
「ふぅ~ん、塾やめたいの?」とか「なんで、塾やめるの?」という問いかけもできたはずです。
子供が突然塾をやめたいと言うには、何か原因があるはずです。それを親に言うには、子どもなりに勇気もいったはずです。そういう子どもの気持ちを思いやるゆとりが親にない場合、一方的に親の都合をごり押ししてしまう場合が多く見受けられます。
まず、そのときの子どもの気持ちを受け入れて、冷静になってから理由を聞いてみてもよいのではありませんか?
子どもにとって一番うれしいことは、あなたが〇〇してあげること
もし、子どもから困っていることを相談されたとき、あなたができる唯一のことは、
そばでだまって聴いてあげること
途中で意見や感想や、ましてアドバイスなんてもってのほかです。何にも余計なことは言わないで「うん、うん、そうなんだね」って聞いてあげてください。
本当に何かに困って相談が必要な時は、そのあとで一緒に考えればよいのです。まずは、「困っているんだね」という気持ちを受け入れてあげることが最優先です。
- あなたの話にじっと耳を傾け、意見やアドバイスなど一切言わずにトコトン話を聴いてもらったことがある。
- その時、自分の気持ちをわかってもらえたと感じてうれしくなった。
- 聴いてもらえただけで、大した悩みじゃないような気がして気持ちが軽くなった。
人は、人の話を「聞く」ことより、自分の思いを「話す」ことが多い傾向にあります。 日常の生活の中では、ただ聞いてもらえるだけで問題が解決できることがたくさんあります。
その困ったことが、悩みというほどのものではなく、ただちょっとした愚痴みたいなことであっても、その人にしてみれば「ちょっと言いたかった」「言ってすっきりしたかった」だけのことかもしれません。
誰もあなたの解決策など求めていないのかもしれません。 ですから、もちろん相談なのか、話したいだけなのか、相手の状況をよく見極めることは大事です。
あなたが子どものことを心配して、つい「あれこれ」言いたくなることはわかります。それなのに伝わらなくて、思い通りにしてくれなくて、イライラしてしまう。その「あれこれ」って、子どもが本当に望んでいることですか?
あなたの思いをぶつける前に、まず子どもがあなたにどうしてほしいと思っているのかを聞いてあげませんか。「思いを聴いてもらうこと」の重要さは、あなたが同じ立場に立ったしても、きっとそう感じるはずです。
あなたが、気を許せる相手にちょっと愚痴を言ってみた。そこへ突然、親切心から「解決策」が飛んできた。「そういう時はね、まずこうすべきだったんだよ」みたいな。あなたはその言葉を素直に受け入れられますか? きっと心の中でこう叫んでいるはずです。
「解決策が欲しいんじゃない! 気持ちをわかってほしかっただけ!!」と。
ですから
”アドバイスは不要です”
心の距離を縮める方法とは?
塾をやめると言い出して親との間がギクシャクしたものの、そのお母さんには、子どもとの「関係の質」を高めるコミュニケーションの取り方、関わり方を学んでいただきました。
親のほうから、自分のききたいことだけしつこく話しかけるのではなく、子どもが話しかけてきたときにどう対応するかについて理解していただいて、生活の中で練習を重ねていただきました。具体的には以下のスキルを理解して練習していただきました
- 相手の話を聴く大切なポイント
- 相手の気持ちを損ねないで自分の気持ちを伝える方法
- やたらと「ほめる」のではなく、相手を「勇気づける伝え方」を実践する
このお母さんは、自分のネガティブな口ぐせに気づいて、そこを変えることに取り組まれました。子どもも、受験前に我慢していることがたくさんあるのだから、親のわたしも、自分をコントロールすることで感情的な「言いたい放題」を我慢しようと思われたそうです。
子どもも「塾をやめる」とは言ったものの、それは一時的な感情からきた言葉で、辞めることなく続けたそうです。
年内には、コーチングを終了しましたが、翌年の春に「子どもが第一次志望の高校に合格しました」というお知らせをいただきました。
人の話をじっくり聴ける、こういうお母さんになると、ほおっておいても子どものほうから「ねぇ、お母さんちょっとはなし聞いてくれる?」と、心の距離を縮めてくれますよ。
まとめ
さて、今日の記事はお役に立てたでしょうか。
- きちんと相手の話を聴くこと
- 上手な聴き方ができるようになると、「関係性の質」が高くなる
- 話の内容ではなく、その時の相手の気持ちを受け入れることが重要
ある日「お母さん、ちょっと相談があるんだけど」と声掛けをしてくる子どもの姿をイメージしながら、日々実践してくださいね。
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