【2023年】大学入試英語問題の傾向情報

こんにちは、現在偏差値40点以下の高校受験生向け【原田式英語コーチング】の原田です。

毎年この時期になると、週刊誌などに、どこの高校からどこの大学に何人合格したというような情報が載せられます。

まだ今は中学生のお子さんでも、高校に入るとまもなく大学受験の準備が始まります。理系、文系、どちらを選択しても、英語は避けて通れないのが現状です。

今日、日経新聞にこんな記事が載っていました。大学入試の英語の出題傾向が変化し始めたという内容です。
これからの英語学習に役立てていただけたら嬉しいです。

英語の出題傾向 変化は大学からの警鐘? (日経新聞より)

記事の要点

1.早稲田大学国際教養学部では、長文読解にミルの「自由論」が出題された
2.「国際」という名前を冠する大学は、英文雑誌記事を主とする時事英語を題材にする傾向が強い
3.京都大学では英文読解問題の出題形式がすべて英文和訳になった

さて、これを読んでどう感じますか?
ここで引用された大学は、確かにレベルの高い大学ばかりです。「うちの子には関係ないわ」と思われるでしょうか?

しかし、どの大学を出たかに関係なく、社会に出て仕事をするうえで、年々英語は欠かせないものになっていることは間違いありません。

30代サラリーマン対象に行われたアンケートで、「あの時やっておけばよかったこと」に「英語学習」がトップで選ばれたそうです。

たとえ、他の教科で専門分野を学び専門職に就いたとしても、将来英語ができることで得られるメリットは本当に大きいのです。

記者は、どの出題傾向も「行き過ぎの感が否めない」と書いていますが、早めに受験準備をしておくことに越したことはないでしょう。

 

キーワードは【長文読解】

【長文読解】とは、英語では「パラグラフ」と言いますが、1段落分くらいの長さの英文を日本語で読んで理解することです。 それを、全文和訳にするのか、要点をまとめるのかは、出題によって異なります。

【長文読解】をこなすために必要なスキルは、文法がわかる、構文がわかる、単語の意味が分かる、という要素が必要です。 そうです。つまり、長文読解とは、英語の総合力なんです。

ですから、英語力をテストするためには、一番手っ取り早い方法だとも言えます。

中学1年生でスタートした英語学習の、集大成とも言えるものです。 

最初の基礎がわかっていなければ、英語力は積みあがっていきません。あるいくつかの単元だけわかっていても、英文を解釈するには、不十分なのです。

長文読解に必要な要素は、(1)文法がわかる、(2)5文型がわかる、(3)単語の意味が分かる、だと書きました。

この三つについて考えていきましょう。

文法がわかる

「【文法】という言葉を聞くだけで、英語がいやになる」という方多いですね(笑) ですから「文法なんでわからなくても海外で何とか伝わる」という人は確かにいらっしゃいます。

海外旅行に行く目的もいろいろですが、できれば、簡単な文章で話せるようになれば、現地の人にいろいろ聞いて、ガイドブックではわからなかった情報も手に入ります。

ガイドさん付きのグループツアーで行って、名所旧跡を見るだけの旅行とは全く違ったものを手に入れることができますよね。

ここでは、高校受験を見据えた英語学習という観点からお伝えしているので、「文法」と言われても「何から手を付けていいかわからない」という方むけに、要点を二つに絞った復習をお伝えします。

① まず「品詞の役割と位置」を抑えることからやってみましょう。

事実この「品詞」がわかっていない人がほんとうに多いです。「品詞」にはその役割と、文章における位置が決まっています。もちろん例外もありますが。

たとえば、「美しい」という言葉は品詞で言うと「形容詞」ですよね。「形容詞」とは「名詞」を説明する言葉です。

日本語でも「美しい」という形容詞は、「美しい花」というふうに、「花」という名詞を説明していて、名詞の前に置きます。

英語でも同じです。”beautiful” (美しい) という形容詞は、”flower”(花)という名詞の前に置くので、 A beautiful flower.(美しい花)となります。

一方、「美しく」という言葉は、英語の品詞では「副詞」と呼ばれますが、副詞とは「動詞」をより詳しく説明する言葉です。

日本語では、「美しく咲く」というふうに「動詞」の前に置かれますが、英語では、A flower blooms beautifully.(花が美しく咲いている) となります。

つまり、英語と日本語では、品詞の役割は同じですが、文章における位置が違うのです。この「品詞」の位置を理解することがとても重要なのです。

このように、「品詞」を攻略することで、英文の解釈が楽になりますし、文法に対する苦手意識も和らいできます。

さらに、バラバラになった単語をきちんとして文章に並べ替える「並べ替え問題」は楽勝です。英文和訳も間違いがなくなります。

② 品詞の中でも特に「動詞」に取り組んでみよう。

なぜ、動詞なのか?

「品詞の役割と位置」を学ぶことの中でも、「動詞」についてマスターしておくことは、長文読解にとって最重要な課題です。

他の品詞に比べて「動詞」は、時間(時勢)によって形が変わります。「現在」「過去」「過去分詞」とワンセットで動詞を覚えましたよね。

こういう風に形が変わると、時間だけでなく、役割も位置も変わってしまうという、ほんとうに「めんどうくさい!」品詞なのです。

中学3年間の英語のテキストの単元のうち、6~7割は動詞がらみの内容になっています。 ということは、「動詞」が理解できれば、長文読解が楽になるということなんです。

もし、受験までに十分な復習時間が取れないというお子さんがいれば、「品詞の役割と位置」「動詞」の部分だけでもやり直されることをお勧めします。

5文型がわかる

どんなに長い文章でも、骨格となるパターンで分類すると、五つに分けられます。 どんなに長い文章であってもです。

その五つのパターンを5文型と言います。 中学2年の1学期には習っています。

この五つのパターンがわかれば、どんなに長い文章でも、どれがメインの主語なのか、動詞なのかを見つけることができるようになります。 つまり、その英文で一番伝えたい「何が、どうした」あるいは「誰が、何をした」という、一番大事な部分がつかめるのです。

この5文型が把握できていない人は、長い文章の中に出てくる、「動詞もどき」に惑わされ、いったい何を言いたい文章なのかがつかめなくなってしまいます。

ですから、この5文型をきちんと区別できるようにしておくことが、将来大学入試に備える意味でも不可欠です。

単語の意味が分かる

ここで書く必要もないくらい、語彙を増やすことは避けて通れません。

もしかして、あなたのお子さんは、新しい単語が出てくるたびに一つずつ覚えていませんか?

実は、効率の良い語彙の増やし方があるので、お伝えしますね。 それは、知らない単語に出会うときに、一気に2~3倍の量の単語を覚えることできる方法です。

① 新しく出会った単語を辞書で引いたら、他の品詞もチェックしてついでに覚える。 
  ◎ workという単語を調べたら、workに関する部分を全部上から下まで目を通します。
    workには、名詞と動詞の両方で使えることがわかります。
  ◎ beautiful を調べたら、「美しい」形容詞と載っています。形容詞は、単語の後ろに「ly」をつけると副詞になります。
ですから、「beautiful」の近くに
「美しく」という副詞がないか、あるいは「美」という名詞がないかチェックしてみます。

つまり、一つの単語の名詞、動詞、形容詞、副詞、などがあればまとめて覚えてしまうと、一つの単語をその都度覚えるよりも、手間も時間も省けるので、とても効率的に単語を覚えることができます。結果、一気に語彙力が上がってきます。

② 単語についている接頭辞(接頭語)、接尾辞(接尾語)を理解する。

接頭辞とは、unhappyのun-など、語の前につけられる要素をさします。元々の単語 happy に、「否定」の意味の unをつけたものです
接尾辞とは、teacherの-erなど、語の後ろにつけられる要素を指します。元々の単語 teach に、「その行為をする人」の意味で er をつけたものです。

こういう風に、接頭辞、接尾辞を覚えておくと、元の単語を知っていれば、容易に意味の分かる単語が驚異的に増えます。

時短で単語を覚えるためには、トライするだけの価値がある勉強方法です。

まとめ 【学問に王道なし】

今日のポイントはいかがだったでしょうか。

「学問に王道なし」という言葉を聞いたことがあると思います。

どういう意味かご存じでしょうか?

エジプトのプトレマイオス王が、数学の師匠であるユークリッドにこう聞きました。

「幾何学をもっと簡単に学ぶ方法はないものか?」

そこで、ユークリッドはこう答えます。「学問に王道なし」

つまり、「たとえ王様であろうと、簡単に学問を究める方法ない」という意味なのです。

でも、やる気の上がる、効率よく、楽しみながら学ぶ方法は工夫できますよね。

講座ではそんな方法をお伝えしています。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
どんな小さなことでも、ヒントになることを見つけていただき、実践していただければ大変うれしいです。

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